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女性の泌尿器科診療について

このページでは、女性の泌尿器科診療についてお話ししたいと思います。
泌尿器科は「男性が診てもらう科だ」と思っている方も多くいらっしゃるようですが、実際は女性でも泌尿器科の受診が必要な人は多く、泌尿器科のクリニックでは約4割が女性の患者さんです。男性女性に限らず、「泌尿器科の受診は恥ずかしい」と放置してしまいがちですが、泌尿器の症状には命に関わるような大きな病気が隠れていることもありますので、泌尿器科の受診はとても大切です。

当院では、患者様のプライバシー配慮として一つ一つ仕切りを設けるようにしております。名前ではなく必ず番号でお呼びするなど、安心して受診できるような態勢を整えております。女性患者様の中には泌尿器科では陰部の診察をされるのかと心配される方も多くいらっしゃいますが、陰部診察はごく限られた疾患を疑った時のみで、ほとんどの方には必要ありません。

女性で泌尿器科に行こうかどうかと迷っている方は、こちらを一読していただき、受診につなげていただけると嬉しく思います。

♦︎目次♦︎

1 女性の泌尿器科は必要なのか
2 女性が泌尿器科に受診するべき症状
 2.1 排尿時の痛み
 2.2 頻尿
 2.3 夜間頻尿
 2.4 残尿感
 2.5 尿漏れ
 2.6 尿意切迫感(尿意が我慢出来ない)
 2.7 血尿
 2.8 腰痛・腹痛
3 泌尿器科での検査
 3.1 尿検査
 3.2 血液検査
 3.3 超音波検査
 3.4 CT検査
4 治療
 4.1 膀胱炎の治療
 4.2 尿失禁の治療
 4.3 頻尿の治療
 4.4 尿管結石の治療
 4.5 過活動膀胱の治療
5 診療費用

1 女性の泌尿器科は必要なのか

女性の泌尿器科診療は必要です。例えば、膀胱がん尿管結石などは男女問わずおこる病気です。また、頻尿尿漏れ膀胱炎というのは、特に女性に多くみられる症状の一つです。頻尿や尿漏れなどの症状は生活に支障をきたすこともあるので、それらの症状を改善し生活の質を向上させるためにも、泌尿器科の受診をすることをお勧めします。

2 女性が泌尿器科に受診するべき症状

2.1 排尿時の痛み

おしっこをするときに痛みを伴うことを「排尿時痛」と言います。排尿時痛は、膀胱炎尿管結石・膀胱結石などでよくみられる症状です。排尿の度に痛みを伴うと生活の質が低下してしまいます。排尿時痛を感じる方は泌尿器科受診をしましょう。

2.2 頻尿

頻尿とは、尿の回数が多くなることです。ここでは、日中の頻尿について説明します。具体的な回数としては、日中起きて生活している間に「8回以上トイレに行く」という状態です。頻尿が起こる病気としては、膀胱炎・尿管結石・膀胱がんが主にあげられます。また、女性においては過活動膀胱のときにも頻尿が起こります。過活動膀胱には尿意切迫感といって尿意を我慢出来ない状態が伴います。

2.3 夜間頻尿

日中の頻尿に対して、「夜間頻尿」は、「夜中寝ている間に1回以上トイレに起きること」を指します。40歳以上の高齢の女性や、過活動膀胱の女性に多くみられます。夜間頻尿の方には、「排尿日誌」という1回ごとの尿の記録をつけてもらいます。排尿日誌を書くことで夜間頻尿の原因がわかります。ほとんどの夜間頻尿はお薬を飲むことで改善されますので、お困りの方は一度泌尿器科の受診をお勧めします。夜間5-6回トイレに起きると悩む方も多くいらっしゃいます。夜間頻尿でお悩みの方は50歳以上の半数以上いるとも言われてます。

2.4 残尿感

残尿感とは、おしっこをし終わった後にまだ残っている感じがする状態のことです。残尿感は、膀胱炎・尿管結石・膀胱がんなどに多くみられる症状の一つです。長期間残尿感が続く方は一度泌尿器科医に相談しましょう。

2.5 尿漏れ

尿漏れには「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の2種類があります。腹圧性尿失禁はくしゃみをしたときや、走ったりお腹に力が入ったりしたときに漏れてしまうもので、切迫性尿失禁はおトイレに行くまで我慢できずに漏れてしまうことをいいます。腹圧性尿失禁は、太っている方や出産後の方によく起こります。切迫性尿失禁は、「過活動膀胱」に伴って起こる症状です。

2.6 尿意切迫感(尿意が我慢できない)

尿意切迫感は強い尿意が急にくることで、過活動膀胱の方には必ず起こる症状です。過活動膀胱は40歳以上の女性に多くみられます。過活動膀胱は、結石や腫瘍、できものなどがあるわけではないのに、このような症状が起こるものをいいます。

2.7 血尿

血尿は、とても怖い症状の一つです。膀胱炎でも血尿がおこることがありますが、膀胱炎の場合には排尿時痛や頻尿を伴います。何もなくて血尿が出る、いわゆる「無症候性肉眼的血尿」というものが非常に気をつけなければならない症状です。この無症候性肉眼的血尿は膀胱がんに多くみられますので、血尿に気づいた方は必ず泌尿器科を受診しましょう。

2.8 腰痛・腹痛

腰痛・腹痛の症状は、泌尿器科としては注視しなければならない症状です。尿管結石の場合は、片側の腹部や腰部に激痛を伴います。24時間は続きませんが、尿管結石の痛みは「痛みの王様」とも呼ばれ、例えば「その方の性格を変えてしまう」と表されるほどの強い痛みがあります。
前立腺がん、膀胱がんでも腰痛腹痛が起きることがあります。

3 泌尿器科での検査

3.1 尿検査

尿検査は、泌尿器科にとって大切な検査になります。尿の中に「細菌やばい菌は入っていないか」「赤血球や白血球は入っていないか」などを調べます。

3.2 血液検査

血液検査では、腎臓の機能が正常に働いているかを調べます。また、体に炎症が起きていないかなども確認できます。

3.3 超音波検査

超音波検査は痛みもなく被曝もしない、体に優しい検査です。超音波検査では「腎臓が腫れていないか」「膀胱にできものがないか」「尿管結石がないか」などを調べます。とても多くの情報を得ることができる、有用な検査です。

3.4 CT検査

CT検査は微量な被曝は伴いますが、わかる情報量が非常に多い、とても有用な検査です。体全体の異常を確認することができます。尿管結石の疑いがある場合などは、CT検査を行います。

4 治療

4.1 膀胱炎の治療

膀胱炎の治療は、基本的には抗生剤の投与です。繰り返し発症する方には、漢方薬を処方することもあります。膀胱炎の治療に関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

4.2 尿失禁の治療

尿失禁の治療には、内服薬の服用と体操を行います。それでも改善しない場合には、外科的手術をすることもあります。尿失禁の治療に関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

4.3 頻尿の治療

頻尿の治療は、基本的には内服薬と体操です。排尿日誌をつける場合もあります。頻尿の治療に関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

4.4 尿管結石の治療

尿管結石の治療の基本は、保存的治療になります。水分をたくさんとってお薬を飲み、良く動くことで結石を早く出すようにします。なかなか自然にでない場合は、体外衝撃波や内視鏡的な手術をすることになります。尿管結石の治療に関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

4.5 過活動膀胱の治療

過活動膀胱の治療は、内服薬と体操になります。それでも改善しない場合には「ボツリヌス毒素注入」などを行います。ボツリヌス毒素注入は、当院でも行っております。
過活動膀胱の治療に関しては、詳しくはこちらをご覧ください。

5 診療費用

診療費用は、以下のとおりになっております。

尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後
膀胱鏡 4000円前後
CT検査 5000円前後

池袋消化器内科・泌尿器科クリニックは、消化器内科と泌尿器科の専門クリニックです。
当院では、プライバシー対策と感染対策を徹底して診療しております。
消化器や泌尿器の病気のことでお悩みの方は、当院医師までお尋ね下さい。
池袋駅前でお待ちしております。

執筆 泌尿器科専門医 伊勢呂哲也

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