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糖尿病

昨今の日本は、コンビニエンスストアやデリバリーの登場により「いつでも食べたいものを食べることができる」正に飽食の時代です。豊かになる一方でその弊害も問題となっています。その一つが『糖尿病』です。日本では予備軍も含めて2000万人ほどいて、約6人に1人は糖尿病と言われています。こちらのページでは糖尿病について分かりやすい言葉で説明していきたいと思います。

◆目次◆

1 糖尿病とは
 1.1 糖分の役割
 1.2 糖尿病のメカニズム
 1.3 糖尿病はなぜ怖いのか
 1.4 どのような人が糖尿病になるのか
2 糖尿病の症状とは
 2.1 神経の症状
 2.2 眼の症状
 2.3 腎臓機能の悪化
 2.4 糖尿病による様々な血管の障害
 2.5 糖尿病のその他の症状
3 糖尿病の検査
 3.1 採血検査
 3.2 尿検査
4 糖尿病の治療
 4.1 食事療法
 4.2 運動療法
 4.3 薬物療法
5 診療費用

1 糖尿病とは

糖尿病とは血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなる病気です。血糖値が高い状態が長期間続くと全身の血管に負担がかかることで障害をきたし、様々な合併症を引き起こし、命を脅かす可能性もある怖い病気です。

1.1 糖分の役割

私たち人間は、ご飯やパンなどの炭水化物を摂り、糖分を吸収し、その糖分を主要なエネルギー源として活動しています。糖分は車に例えると、ガソリンのような役割をしています。車がガソリンがないと動かないように人間は、糖分がなければ生きていけません。体の全ての細胞は糖をエネルギーとして消費し、特に脳は他の臓器よりも多くのエネルギーを消費し、1日の消費エネルギーの約18%を占めています。血糖値が低下すると脳はエネルギー不足となり、思考能力・集中力の低下を招き、さらに低血糖が進むと意識が朦朧とし、死に至ることもあります。また、エネルギーが過剰となった場合は脂肪という形で肝臓や内臓脂肪に変わり、体に蓄えられます。
そのため、健康な体を維持するためには、血糖値を適切な範囲でコントロールすることが必要です。

1.2 糖尿病のメカニズム

炭水化物を摂ると血糖値が上昇します。血液中のブドウ糖が増えるとすい臓から「インスリン」というホルモンが分泌され、インスリンの働きによって血液中のブドウ糖は細胞の中に取り込まれ、活動するためのエネルギーとなり消費されます。血糖値は、1日の中でも変化し、一般に食後が高くなり、仕事や運動などによってエネルギーを消費すると徐々に血糖値が低下していきます。健康な状態ではインスリンが正常に働くことで血糖値を一定の範囲内に保つことができます。これに対し、糖尿病では血糖値が高い状態が長期間続き、膵臓はインスリンを多く分泌するために絶えず働きます。すると、膵臓が疲労しインスリンが十分に分泌されず、血中のブドウ糖が細胞に取り込まれず、血糖値が高くなってしまします。血糖値が高くなると、本来は出てこない尿の中にも糖が漏れ出てくることになります。

1.3 糖尿病はなぜ怖いのか

糖尿病は、初期の段階では自覚症状もないため治療が遅れる傾向にあり、知らず知らずのうちに進行してしまうケースも少なくありません。糖尿病の人の血液には多くのブドウ糖が含まれ、血液はドロドロした状態となります。ドロドロとした血液は流れも悪く、糖尿病による動脈硬化が進み、血管は傷つき易くなり、様々な合併症を引き起こします。糖尿病による合併症が進むと日常生活に支障をきたすほどの重篤な症状となり、最悪の場合、命を脅かすことになります。

1.4 どのような人が糖尿病になるのか

糖尿病には大きく分けて2つのタイプがあり、原因と症状が異なります。

1型糖尿病

1型糖尿病は、膵臓にあるインスリンを作るβ細胞が壊れてしまい機能せず、インスリンを作ることができなくなる糖尿病です。そのため、インスリン注射でインスリンを補充する必要があります。1型糖尿病の多くは、小児の時に発症し、その根本的な原因は、はっきり分かっていませんが遺伝的な影響はきわめて少ないと考えられています。

2型糖尿病

2型糖尿病は、膵臓の働きが低下しインスリンの分泌量が不十分となってしまう、また、インスリンが分泌されても十分にインスリンの機能が発揮されなくなってしまうことが原因で起きます。2型糖尿病は、生活習慣の乱れが大きく影響するため、食事の改善や運動などを治療に取り入れることも重要です。

糖尿病のタイプ
  1型糖尿病 2型糖尿病
年齢 子供・思春期に多い 中年以降に多い
体型 瘦せ型でも発症する 肥満の人に発症しやすい
症状 のどの渇き、多尿、体重減少など 自覚症状が乏しい
治療 インスリン注射 食事療法・運動療法・薬物治療
原因 自己免疫性 遺伝因子+環境因子
(過食・運動不足・ストレスなど)

2 糖尿病の症状とは

糖尿病の初期では、明らかな自覚症状は乏しい傾向にありますが、インスリンがうまく働かず、体の細胞にエネルギーとなるブドウ糖が補給されなくなるため、全身の細胞の働きが悪くなり、倦怠感、集中できない、やる気が出ない、のどが渇く、尿が多い、感染症にかかりやすい、傷が治りにくいといった症状が見られます。さらに症状が進行すると様々な合併症を引き起こします。特に糖尿病性網膜症(目が見えづらくなる)、糖尿病性腎症(腎臓の機能の悪化)、糖尿病性神経障害(手足の感覚の麻痺)の三つは、「三大合併症」と呼ばれ、大きな障害が残る可能性もあります。

2.1 神経の症状(糖尿病性神経障害)

前述したように、糖尿病により血管が傷つき易く動脈硬化をきたします。動脈硬化が進むと血管が神経に栄養を運ぶことができなくなり神経障害が起きます。特に末梢神経はダメージを受け易い傾向にあります。末梢神経には、痛みなどを感じる「感覚神経」、筋肉を動かす「運動神経」、体のバランスを保つ「自律神経」の三つがあります。心臓から遠い手足先などの末梢ほど血液の循環が悪化しやすいため、
下記のような症状が起きやすくなります。初期の段階で症状を見過ごさず、違和感を感じたらすぐに医療機関を受診して下さい。

  • 足先のしびれや不快感
  • 足先の冷感や熱感
  • 足先や手の感覚が鈍くなる
  • 硬いものを踏んでいる感じ

2.2 眼の症状(糖尿病性網膜症)

糖尿病により高血糖となった人の血液は、ブドウ糖を多く含みドロドロと流れが悪くなり、眼の網膜に酸素や栄養素を十分に送ることができません。そのため、目の網膜の毛細血管を詰まらせたり、毛細血管が脆くなり眼底出血を起こし易くなります。そういったことが、糖尿病網膜症の原因となり、進行した場合には、眼球の大半を占める硝子体で大出血が起こり、失明に至る場合もあります。糖尿病網膜症は、発症まで自覚症状がないことが多く、糖尿病になってから数年から10年以上かけてジワジワと進行し発症します。眼は生活していく上で非常に大切な臓器です。気づいた時には手遅れとならないためにも糖尿病の予防、治療は重要です。

2.3 糖尿病性腎症

糖尿病が進行してくると腎臓機能が悪化してきます。腎臓には約100万個の毛細血管の束から成る糸球体という場所があり、糸球体の働きによって体内の老廃物を排泄しています。糖尿病によって血管が脆くなり、糸球体の毛細血管が壊れてしまうと糸球体の働きが低下し、体に必要なタンパク質もろ過し排泄してしまうため尿中のタンパク質が増加します。さらに症状が悪化すると老廃物のろ過が行なわれなくなり、身体に老廃物や水分が溜まってしまい腎不全や尿毒症(老廃物が体内にたまるのとで起こる様々な症状)を引き起こし命を脅かすことになります。そういった最悪のケースを避けるため、腎臓の機能がある一定以上低下した場合は人工透析を行います。人工透析は腎臓の代わりに人工腎臓のフィルターでろ過し、血液から老廃物・余分な水分を取り除き、血液を体に戻す治療です。1回4~5時間の治療を週に3回ほど繰り返します。

2.4 糖尿病による様々な血管の障害

糖尿病による動脈硬化(血管が硬くなり内腔が狭くなった状態)により心筋梗塞(心臓の血管が詰まる病気)や脳梗塞(脳の血管が詰まる病気)を招く可能性がある他、糖尿病性神経障害や末梢血管障害により、組織が壊疽(腐ること)し切断しなければいけない状態になることがあります。

2.5 糖尿病のその他の症状

糖尿病を放置し血糖値の高い状態が長期間続くと上記以外にも様々な合併症を招きます。血液中の糖分を栄養とし細菌が繁殖し易くなり、歯周病の悪化や肺炎、尿路感染症、皮膚感染症などの感染症を合併しやすい傾向にあります。

3 糖尿病の検査

3.1 採血検査

診断には、血液検査が必要となり、血糖値やHbA1cの値を見ます。血糖値は食事等で随時変わるため、診断にはHbA1c値が重要な診断基準となります。また、必要に応じて糖を含んだ炭酸水を飲んだ後の血糖値を測定するブドウ糖負荷試験を行います。合併症の有無を調べるため腎臓の機能の指標になるクレアチニンなども確認します。

3.2 尿検査

糖尿病では、過剰になった糖が尿中に出るため尿検査で確認します。また、合併症により糖尿病性腎症が進んでいるとタンパク尿が認められるため、タンパクが出ていないかも検査します。

4 糖尿病の治療

糖尿病には生活習慣の影響が大きく、糖尿病の治療には、生活習慣の改善が不可欠です。糖尿病予備軍の方にとっても予防に有効ですので参考にしていただきたいと思います。

4.1 食事療法

糖尿病の食事療法は、1日の適正なエネルギー量を把握し、栄養バランスが取れた規則正しい食事を心がけることが重要になります。 外食やお惣菜、コンビニエンスストア等の弁当、間食、アルコールは、摂取カロリーが過剰になり易いため注意が必要です。摂取カロリーの目安は、次の式から算出できます。
具体的な食事の内容は、摂取カロリーの40~60%を炭水化物、たん白質は20%まで、脂質は25%以下として、食物繊維が多い食事が理想です。

1日の摂取カロリー(目安値)の計算式

標準体重【身長(m)×身長(m)×22】かける身体活動量*

*身体活動量

25~30 軽い(デスクワークが多い 事務など)
30~35 普通(立ち仕事が多い 営業など)
35~ 重い(力仕事が多い 建設業など)

4.2 運動療法

糖尿病の運動療法は、過剰になったブドウ糖の消費を増やすとともに働きが低下したインスリンを活性するため血糖を下げます。食事をした後、血糖値は徐々に増加し、食後1時間頃にピークを迎え、その後徐々に低下します。運動療法を行う場合は、血糖値が最も高くなる食後1時間頃に運動を行うことがより効果が期待できます。無理のない運動強度と時間で開始し、体を慣らしていくことが大事です。体を動かすことに慣れたら1回15〜30分程度、ウォーキングなどの運動を1日2回、週3回は取り入れるといいでしょう。薬物療法を行っている場合には、運動によって低血糖が起きる可能性もあるため医師の指示の下、運動療法を行ってください。

4.3 薬物療法

糖尿病の薬物療法には、経口血糖降下薬とインスリン注射があり、前述した1型糖尿病の治療ではインスリン注射が不可欠です。2型糖尿病では、食事療法や運動療法での改善が難しい場合には、経口血糖降下薬(血糖値を下げるお薬)による治療も合わせて行います。 傾向血糖降下薬には多くの種類があり、症状に合わせて医師が処方します。2型糖尿病でも症状に応じてインスリン注射による治療が必要となります。その場合、インスリンのコントロールが非常に難しいので、当院から糖尿病の専門医をご紹介させて頂きます。

5 診療費用

池袋消化器内科・泌尿器科クリニックは、消化器科と泌尿器科の専門クリニックですが、内科の生活習慣病の治療もしております。検診で血糖値が高いと指摘された方、や糖尿病が気になる方は是非当院医師までご相談ください。

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