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⾼⾎圧の基準が2024年4⽉に変更?
薬漬け医療の闇 〜安易に薬を飲むのは危険です〜

[2024.05.30]

はじめに

⾎圧の薬を飲んでいるのに何となく調⼦が悪いと思う事はありませんか?

『その⾼⾎圧の薬、本当は必要ないかもしれません。それどころか、服⽤し続ける事で、あなたの寿命を縮めているかもしれません。』

⾎圧とは

⾎圧とは⾎管の中を流れる⾎液が⾎管の壁を押す内圧のことを⾔います。
⼼臓がギュッと収縮し、⾎液が全⾝に送り出される時の圧⼒のピークを収縮期⾎圧(上の⾎圧)といい、⼼臓に戻ってきた⾎液をため込むため、リラックスして拡張している時の⾎圧を拡張期⾎圧(下の⾎圧)と⾔います。

 

⾼⾎圧とは

現在の基準

2024年現在、⾼⾎圧と診断する基準は140/90mmHg以上とされています。(診察室⾎圧の場合)
しかし130/80mmHg以上の場合でも「⾼値⾎圧」とされ、⾷事や運動などの⽣活習慣を改善する指導が必要とされています。いわば「⾼⾎圧予備軍」と区別されているというわけです。

昔の基準

1960年代後半の医学部教科書によると『年齢+90』以下の⾎圧であれば問題ないとされていました。
例えば50歳の⽅だと140mmHg以下、60歳の⽅だと150mmHg以下、70歳の⽅だと160mmHg以下なら正常とされていたのです。
また、1987年になると、旧厚⽣労働省により⽇本で初めて⾼⾎圧の基準値が設定され、180/100mmHg以上と定められました。
それが1990年には160/90mmHgに下がり、現在は140/90mmHgまで下がり、さらに130/80mmHg以上の場合にも⾼値⾎圧というさらなる線引きがされました。

2024年4⽉に基準値が変更?

2024年4⽉に基準値が160/100mmHgに変更になったとの情報が流れていますね。
確認しましたが、厚⽣労働省や⽇本⾼⾎圧学会による基準値変更の発表はありませんでした。
これは厚⽣労働省による「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)の受診勧奨判定値を超えるレベルの対応について」のうち、「160/100mmHg以上はすぐに医療機関の受診を」という⽂⾔の中の160/100という数字だけが⼀⼈歩きをしている状況であることが分かりました。

⾎圧の仕組み

私たちの⾎圧は⼀定ではなく、絶えず変動しています。運動したり、重い荷物を持ったり、⼤きな声を出して喧嘩したり、トイレでいきんだりする時などに⾎圧が上昇し、リラックスしたり、眠っている時に⾎圧が下降するのはみなさんご存知のことと思います。それだけではなく、⾼度な集中⼒を必要とする考え事や作業をしている時にも⾎圧は上昇します。

これは、⾎圧を上げて脳に⼗分な⾎流を運び、集中⼒や考察⼒を保っているという⾝体のシステムが働いているのです。

また、年齢と共に⾎管の弾⼒は失われ、硬くなって(動脈硬化)いきます。硬くなった⾎管の中を末梢までしっかりと⾎液を届かせるには勢いを上げるために⾎圧を上げる必要があります。
つまり、誰もが加齢に伴い、⾎圧は『必然的に』⾼くなっていくのです。

⾎圧が⾼い=⾼⾎圧=降圧剤ではない

このように⼈間は、環境の変化があっても⾝体の機能を⼀定に保とうとする『ホメオスターシス(恒常性)』の働きにより⾎圧を上昇させたり、下降させたりしているわけです。
⾎圧は測定する時間、体調、環境、性別(閉経後の⼥性は⾼くなります)、年齢などによっても⼤きく変動するため、⼀概に130/80mmHgは⾎圧が⾼いと決めつけることは果たして本当に正しいのでしょうか。

⼈間の⾝体の仕組みを考えると『⾎圧が⾼い=⾼⾎圧=降圧剤』という流れに違和感
を感じませんか?

私を含め、いかなる医師もガイドラインをもとに治療にあたっています。東京の基準値は○○だけど、⼤阪の基準値は△△ということがあれば、患者様に同じ医療を提供することができませんので、ガイドラインをもとにしているわけです。
かくゆう私もガイドラインをもとに、130/80mmHgを超えた患者様に⽣活指導を⾏い、改善がない場合には降圧剤を開始するか否か、患者様と相談のうえ処⽅しておりました。ガイドラインに書いてあるため、それが正しい医療だと信じて疑うことはありませんでした。

しかし、それが仕組まれたシナリオかもしれないという事に気づいたのです。
ここからは、ガイドラインすら書き換えることができてしまうかもしれない『⾼⾎圧治療における闇の真実』について、私が調べた事をお伝えしていきます。⾼⾎圧に対して安易な治療がなされないように警鐘を鳴らさなければならないと考えたのです。

 

⾼⾎圧の嘘とは

これまで説明してきたように、⾼⾎圧の基準値、治療には明らかに不⾃然な点が多くあり、必要があって⾎圧を上げているにも関わらず、薬を使って無理やり⾎圧を下げるという不⾃然な医療が⾏われています。
⾼⾎圧治療における闇の真実、それは『⼀部の製薬会社や医師によって、⾼⾎圧患者が意図的に作られ、必要のない治療がなされているのではないか』と結論づけました。このような結論に⾄るにはこれから述べる事件やデータ、調査に基づきます。

ディオバン事件

ディオバン事件とは、⼤⼿製薬会社ノバルティスファーマの元社員が⾃社の⾼⾎圧治療薬であるディオバン(⼀般名バルサルタン)に関する5つの論⽂の不正に関与していた事件です。
この論⽂ではディオバンを使⽤した際の臨床試験結果として、限りなく⾄適⾎圧に近づくことや、⼼⾎管合併症の発症を抑える作⽤が他の薬と⽐べて際⽴って⾼いということなどが発表されました。
この論⽂は⼤きな反響を呼び、ディオバンは⾮常に優秀な薬として年間1400億円を売り上げたと⾔われています。
しかし、その後、元社員が統計解析などの不正・捏造に関与していたことが分かり、関与していた元社員は薬事法違反で逮捕され、裁判となりました。
また、臨床試験が⾏われた⼤学には総額11億3,000万円の寄付がされていたことも分かりました。
この事件から、製薬会社と臨床試験を担う⼤学病院との『蜜⽉関係』があったのではないかと考えられています。

海外のデータ

収縮期⾎圧が160mmHg以上の⽅を対象として、「降圧剤を飲んだ群」と「⾎圧を下げる治療をしなかった群」に分けた際のあるデータを発表しています。
それは『治療した群は癌の発症率が4.5倍、脳梗塞の発症率が6割増加、死亡率は3割増加』というものでした。
治療しなかった群ではなく、治療した群という点が驚きです。この結果を逆に考えると、⾎圧を下げることで癌や脳梗塞の発症率を上げているという事に結びつきます。

⽇本のデータ(郡⼭市)

福島県郡⼭市で⾼⾎圧の治療を受けている約4100⼈を6年間追跡調査した結果を発表しています。
その結果は『収縮期⾎圧が180mmHg以上の⼈を160mmHg未満まで下げた群は、下げなかった(治療をしなかった)群と⽐べて死亡率が10倍⾼かった』というものでした。
こちらも⾎圧を下げた群に何らかの健康被害が起こっているのではと考えられます。

⾼⾎圧の薬を飲むとどうなるか

⾎圧を下げる事による健康被害

  • 脳梗塞
  • ⼼筋梗塞
  • 認知⼒の低下・認知症
  • ⽩内障や緑内障
    など

加齢に伴って⾎管は弾⼒を失い、硬くなっていきます。そこで⾎圧を上げて、末梢までしっかりと⾎流が届くようにしています。⼼臓より⾼い場所に位置する脳や⽬の⾎管に⾎流を届かせるにはかなり⾎圧を上げないと届きません。

若い⼈にもお年寄りにも同じ基準値を当てはめたら、お年寄りの多くが基準値から外れてしまうのも⾃明の利です。

そこで降圧剤を処⽅されたお年寄りは⾎圧が下がり、末梢まで⾎流を届けられなくなり、様々な健康被害を引き起こしてしまうと考えられます。末梢の細胞ひとつひとつまで栄養が⼗分届かないので当然ですよね。

降圧剤を飲む事で起こる弊害

あまり知られていませんが、副作⽤として夜間頻尿や勃起不全が挙げられます。
私は泌尿器科専⾨医ですので、夜間頻尿や勃起不全の患者様の診察をすることがありますが、服⽤中の薬を尋ねると降圧剤を服⽤中の⽅が意外と多いのです。

患者としてどう向き合うのか

患者様は納得して治療を受けることが何より⼤切です。受け⾝である必要は全くなく、⾃ら『医療を選択する』ことができるのです。⾃ら情報を調べ、⾃分の体調と照らし合わせて分析してみてください。
そして疑問を感じる場合は、かかりつけ医に治療⽅法について相談してみてはいかがでしょうか。

今は治療⽅針をしっかりとホームページなどに明記している医療機関も多くなっていますので、セカンドオピニオンで、違った先⽣のお話を聞くのも良いかもしれません。私はYouTubeで「⾃⼒で直す○○シリーズ」として、できるだけ医療機関を受診せずに⾃⼒で疾患を治す⽅法などを説明させていただいております。
全て⽣活の⼯夫でできることばかりですが、安易に降圧剤を飲んで体調を崩すより、試してみる価値はあると思うのです。

「降圧剤を飲んでいる⽅は今すぐやめるべき」「降圧剤は必要ない」とお伝えしているわけではありません。⾼⾎圧の治療が必要な⽅が⼀定数いらっしゃる事は事実です。例えば、⾼⾎圧が誘引となる脳出⾎の患者数はこのところ減少傾向にありますが、なくなったわけではありません。脳出⾎は命に関わる病気ですので、リスクのある⽅は治療が必須であり、⾼⾎圧の薬はそのような「本当に必要な⽅」だけにこそあるべきだと思うのです。

 

終わりに

みなさんは医療を選択することができます。
また我々医師も、正しい知識はもちろんの事、患者様ひとりひとりの環境や背景を総合的に鑑み、その⽅にとって最適な医療を提供するのが役割ではないかと考えます。多くの⽅がこの記事をご覧になって、⾼⾎圧に対する認識が少しでも変化していく世の中になれば⾮常に嬉しく思います。

新橋消化器内科・泌尿器科クリニックでは患者様ひとりひとりに寄り添う診療を心がけております。
また、CT検査、胃カメラ検査大腸内視鏡検査(大腸カメラ)などを最新の機器で受けていただくことも可能です。
内科・消化器科・泌尿器科のことならどんなことでも当院にご相談ください。

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の外来診察を行なう。
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

 

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